【MAHALIA】2019年期待の新人は、眩しいほどに健やかな地に足ついたソウル・シンガー

【MAHALIA】2019年期待の新人は、眩しいほどに健やかな地に足ついたソウル・シンガー

外では強烈に太陽が照りつける中、束の間の涼と優美な歌声を求めて、徐々に人々がSONIC STAGEに集まってくる。スクリーンに「MAHALIA」の文字が映し出されると、オーバーサイズの黒Tシャツと白いバイカーショーツ、すっきりまとめたお団子にフープピアスという、ラフな装いのマヘリアが登場。アートワークや音源から想定していた「ディーヴァ感」を鮮やかに裏切る、若くヘルシーな魅力を振りまいていた。

1曲目に歌われたのは「No Pressure」。優雅でエフォートレスなサウンドに反して、「プレッシャーなんか関係ない、自分のスタンスを通すわ」という、音楽業界で生きて行く覚悟を歌った強気な曲だが、ありがちな恋愛系の歌詞に終始しない自立性こそ、マヘリアが他の一般的なR&Bシンガーと一線を画す理由だろう。実際、マヘリアは自身の音楽性を「Psycho Acoustic(サイコ・アコーティスティック)」と形容している。

次の曲は、不誠実な相手に「邪魔しないで」と三行半を突きつける「Do Not Disturb」。ひんやりとしたピアノアレンジと、マヘリアの涼しげな歌声を聴いていると、うだるような暑さが一気に和らぐ気がしてくる。また、ナイジェリア出身のバーナ・ボーイを客演に迎えた最新シングル「Sober」は、バンドの生演奏によってアフロビートの持つ湿度と艶っぽさがより引き出されていた。そして、スムースなグルーヴが心地良い「Greatful」ではソウルフルな歌声でオーディエンスをうっとりさせ、その後は元カレを皮肉った歌詞がユーモラスな人気曲「I Wish I Missed My Ex.」でクロージングを迎える。

オーセンティックな歌い手としての実力と、それまで謎に包まれていたマヘリアというアーティストの人となりが、少しだけ垣間見えた気がする日本初ステージだった。

●Set List

1.No Pressure
2.Do Not Disturb
3.Proud
4.One Night Only
5.Sober
6.Simmer
7.Grateful
8.I Wish I Missed My Ex.

8/18 (SUN) 11:40〜 MOUNTAIN STAGE

(Text by Ayaka Takei)

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